子育てが楽しくなる=日常が豊かに変わる

足育クラスあしかに参加されたさりーさん(宮崎市)に、3年間の育児休業を終えて仕事復帰、卒会にあたってお話を伺いました。

さりーさんは2人姉妹を子育て中で、上のお子さんが1歳を過ぎた頃から足育クラスに参加されています。

途中、2人目のお子さんの出産で一時お休みのあと、下のお子さんが3歳になるまで、足育クラスに参加されました。

育休の3年間はどっぷり子どもと過ごしたい

――足育クラスに参加しようと思った理由は?

成田:
出産でお休みの後、クラスに参加するのにあたって期待したこと、こんな風にしたいなどと思っていたことはありますか?
  
さりーさん(以下、敬称略):
お姉ちゃんがやってたから、一緒にしたいなというのがありました。

ちょうど2歳でいやいやが激しくなり、下の子が生まれて、こう…やっぱ大変じゃないですか、二人…の子育て、赤ちゃんって。だから、早く復帰したいと思ってました。

お姉ちゃん優先で、って分かっているけど、日常のドタバタした中でゆとりがなかったり、ついつい手間がかかってしまって、泣くとずっと抱っこしてとなったりして。

けど、行ったら、お姉ちゃんとの時間がとれるし、私が直接向き合わなくても、あす香さんや他のお母さんだったりが向き合ってくれる、そういうのを求めていました。

成田:足育に参加する前に、子育てでこういうのを大事にしたいっていうのはありましたか?
  
さりー:やっぱり、子どもと楽しく過ごしたい。共通の体験をたくさんしたい。
自然の中で体を動かして遊びたい、笑顔で子どもたちと過ごしたい。
あと、バタバタバターじゃなくて、丁寧に、大事に大事に毎日を過ごしたいと思っていました。
  
成田:そうですね、丁寧な暮らし。
 
 
さりー:育休が3年間。

そのあとがどんな生活かっていうのは、なんとなく想像がついてたから、この3年間はもうどっぷり子どもと過ごそうと思って。

もう、3年しかないかも、みたいな気持ちでいましたね。

子どもの達成したい気持ちや葛藤する気持ちに寄り添えた

–クラスに参加してる中で、一番思い出に残っていることは?

さりー:
見守り切れた時かな。

成田:
見守り切れた時?

さりー:
ちょっと難しい遊具に挑戦したとき、足育クラスに参加してなかったら、「危ないよ」とか「気を付けて」とか先に言ってしまっただろうと思います。
でも、それをぐっとこらえて、できると信じて見守り切れた時。
それで「できたー!」っていう表情を見れたときですよね。

太鼓橋のアーチのところで、一回落ちかけて、で、泣いたから「あっ」っと思って抱っこして下ろしたら、「ちがう」って泣いたことがあるんです。
「私はやりたかったんだ」っていう泣き方で。
子どもって達成したいっていう気持ちをすごくもってるんだなーって。
それが分かって、「危ないからやめよう」とか「泣いたからもういいが」じゃなくて、達成したい気持ちに寄り添って、そのサポートができたのが良かったです。

成田:
足育クラスに来てなかったら、そういう関わり方はしなかったかもしれない?

さりー:
そういう関わりを知らなかった気がします。
先回り先回りして言って、少々のケガはいいわって思いつつ、やっぱり「危ないよ」とか「気を付けて」とか「走らないで」とか、子どもにとって余計な一言…を言っちゃってた、だろうなあって。
今もそれが出ちゃいそうになるけど、通ったことで「いけない、いけない」って振り返れる自分ができたことは、すごく大きいなあって思いますね。

成田:
なるほど、そういうことですね。

さりー:
お友達とのやり取りでも、「かして」って来ても「いや」って貸せないじゃないですか。
それを、「今は貸せない時期なんだ」って理解して、貸せなくてもOKって見守って。

でも、ある日「だめ」ってしてたけど、自分がある程度やり切ったら、「どうぞ」ってお友達に貸しているのを見たんです。
その日とかその瞬間だけでなく、3カ月前のあの時はできなかったけど、今はそれができるようになったっていう、長い目で変化が見れたのは、すごく良かったなって思いますね。
その時だけを見て、そして結果を見て、「これができた」「お友達に譲れた」「譲れなかった」だけを見ちゃいそうだけど、そうじゃない。
それまでの子どもなりの葛藤というか、その前の時期、前の発達段階での様子とか、そういうのが見られたのは…大きいですね。

 

固有名詞の付き合いで、自分の存在が確立される

–足育クラスに参加して良かったことや変わったことは?

成田:
今日準備してきてくださった話す内容のメモを見ると、クラスに参加して良かったこと、変わったことが満載ですね。

さりー:
良かったのが、大人も一人一人名前で呼ばれることですね。
子どもが生まれて、他の人から「〇〇ちゃんのお母さん」とか「ママ」とか呼ばれて、なんか違うよなあ、私じゃない…感じがあったんです。
足育クラスって、お母さんたちも名前で呼ぶじゃないですか。
私、すごいそれが素敵だなあって思って。
固有名詞との付き合い。すごい、それがいいなあって思って。
私もさりーさんっていう一人の人として、そこに参加して。
子どもも、誰々のお母さんとして見るんじゃなくて、その人を名前で呼ぶことによって、見る。
それがすごい大きいなあって思って。

子どもがいやいやになった時に、親の言うことは聞けないけど、他の人の言うことならすっと入る。
すっと入るっていうのは、子どもも固有名詞として付き合って、一人一人の大人を名前で呼んで、ちゃんと向き合えてることが大きいのかなあって思います。
私にとっても、すごくそれが心地よい。
自分の存在が確立されてるっていうことだったし。

振り返ってみると、足育クラスのお母さんたちは、他のお母さんたちと接し方が違うんです。
子どもも、接し方が違う。
毎週定期的に会ってるっていうのもあるけど、それ以上に、人としての認識を子どもなりにしているから、信頼して話が入っていったり、この人の言うことなら聞こうって思えたりするのかなあって思って。

それから、この前、仕事の引継ぎで夕方6時にお迎えにいったんです。
この時間で帰ってくると、本当に子どもと遊ぶ時間っていうのがなくて、意識して、自分の何かを止めて作らないとできないんだなあって分かりました。
でも、足育クラスで覚えた「金魚」でも「このぶたちびすけ」でも、ちょっとの時間で、触れ合える。
こういうことを知っているだけで、すごくいいな、心強いなって思います。

子育てが楽しくなる=日常が豊かに変わる

成田:
このクラスをお勧めしたい方はどんな方ですか?

さりー:
みんなにお勧めしたいですよね。
いやいや期を悩んでるお母さんもだし、赤ちゃんとの時間を大事に過ごしたい人もだし。
考えてみれば、子どもといる時間が日常で大半を占めるわけじゃないですか。
だから、子どもと楽しく関われたり、ゆとりをもって関われたり、子どもとの時間を楽しいなと感じるイコール日常が楽しいなって、日常が豊かになるなってことだと思って。
だから、本当、みんな通ったらいいのにな…と思います。

足とか体のことだけじゃないじゃないですか。
食のこととか、おむつのこととか、家族のこととか、夫婦のこととか、いろんなことを相談したり、情報交換できたりして、
子育てが…楽しく、より楽しく、より豊かになるような。日常が変わるんじゃないかなと思います。

親子足育クラス(あしかクラス)
お母さんの「子どもの体を育てる力」を高めるクラスです。体を動かす遊びの引き出しが増え、生活そのものが「足育」になります。 「育休中の子育てをもっと楽しみたい」「子どもの自主性を伸ばす子育てをしたい」「子育てを通して親も成長したい」 こんな風に思っている方におすすめです。
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