子どもが靴を左右反対に履いてしまう理由と正しく履かせる簡単な工夫

子どもが何かを考えている表情の画像とこの記事のタイトル

 

こんにちは!足育アドバイザーで保育士の成田です。

子どもはなぜ左右反対に靴を履くのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
このたびLINEでも質問をいただいています。

今回は、子どもが左右を理解する時期について、次に子どもが左右反対に靴を履いてしまう理由、最後に左右を正しく履かせる工夫についてお話しします。

「靴を左右反対に履く3歳の娘。どう直したら良い?」

3歳の娘の事ですが、何度言っても靴を左右反対に履いてしまいます。

外を歩くときに「右見て、左見て」というと、いつも反対を見ているので、左右が分かっていないということでしょうか?

このままにしておいても良いのか、どう直したら良いのか、アドバイスをお願いします。

3歳はまだ左右が分からなくても心配いりません

子どもの発達段階の目安では、左右が分かるようになるのは意外と遅く、5歳から5歳6か月の頃なんです。思っていたよりもゆっくりだと思いませんか?

「右見て、左見て」と言ったときにいつも反対を見ているのを心配されたかと思いますが、3歳の今は左右が分からない時期なので、気にしなくて大丈夫です。

子どもは、言葉と体感が結びつく経験を重ねることで、いろいろなことを理解していきます。
だから、日頃外を歩くときに「右見て、左見て」と声をかけられているのは、とても良い関わり方です。

声をかけるのに加えて、指で「右」「左」を差すと、子どもが指を差した方向を見るので、さらに左右が体感しやすくなると思います。

この日々を積み重ねていくことで、年中から年長になる頃には左右を理解できるようになっていきますので、楽しみに待っていてくださいね。

子供靴が左右反対に置かれた様子

子どもが靴を左右反対に履くのは足の発達過程と関わっています

わが子も、親子足育クラスに参加している子どもたちも、みんな靴を左右反対に履いてしまう時期がありました。

足育アドバイザー養成講座で足育学をご講義いただいている小野直洋先生のお話では、足の発達との関連から、子どもが左右反対に靴を履いてしまうのは自然なことなのだそうです。

子どもは発達の過程で生理的にX脚の傾向が強まる時期があり、これが3歳頃です。
この時期は、足のつま先が内側に向きやすくなるため、歩くときに左右の足の親指をひっかけて転びやすくなります。

これを本能的に防ごうとして、靴を左右反対に履いてしまうのだそうです。

3歳の子供たちが外で遊んでいる様子

靴が大きかったり脱げやすかったりする場合も左右反対を好むことがあります

子どもが靴を左右反対に履きたがる場合に、改めて確認してほしいのが靴のサイズやデザインです。

足育相談に来るお子さんの履き物を見ると、サイズが大きすぎる靴や、足首周りがゆるくて脱げやすい靴を履いているときにも、左右反対に履きたがる傾向があるように思います。

もしも「この靴の時は、特に左右反対に履きたがる」という靴があったら、それが足に合っているかどうかを確認してみてください。

写真のように中敷の上に立たせてみて、つま先の余裕が1cm以上あるようだったら、サイズが大き過ぎます。靴の中敷の上に足を合わせて立っている様子。つま先には2cm近くの余裕があり、サイズが大きすぎます。

油性ペン1本で靴の正しい向きが分かりやすくできます

3歳頃の子どもはまだ左右が分かりませんので、靴が正しい向きで揃っている状態が目で見て分かるように工夫すると、左右正しく履かせやすいです。

靴の左右が分かるように一対の柄になった中敷も売っていますが、油性ペン1本あれば同じことがすぐにできます。

それは「靴の側面に油性ペンで絵を描く」という方法で、たとえば靴の内側の側面に向かい合わせになるように動物の顔を描くんです。

そして、靴を履く時に「ネコちゃんとネコちゃんが”こんにちは”してるかな」と声をかけると、靴を正しい向きで揃えて置きやすくなります。ぜひ試してみてください。

靴底の内側に油性ペンで描かれた猫の顔。

まとめ

子どもが靴を左右反対に履くことは、発達の流れの一部であり、3歳頃は特にその傾向が見られます。

しかし、日々の経験を通して左右を体験することや適切な靴の選択をすることで、子どもが左右を理解し、正しい向きで靴を履くことができるようになります。

靴に左右が分かる目印を描く工夫や遊びを通じて、子どもの成長を見守っていきましょう。

 

足育アドバイザー(R)/保育士
成田 あす香

足育アドバイザーは特定非営利活動法人日本足育プロジェクト協会の登録商標です。

タイトルとURLをコピーしました