PR

避難所生活や車中泊避難では足を動かして命を守ろう

こんにちは、足育アドバイザーⓇの成田あす香です。

このたびの能登半島地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けられた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

いまも避難所生活や車中泊避難を余儀なくされている方が多くいらっしゃると思いますが、助かった命を守るために「足を動かす」ことがポイントになります。

2023年8月、私が理事を務めるNPO法人日本足育プロジェクト協会では、熊本地震を経験した足の専門家を講師に招いて,勉強会「命を守る減災的フットケア」を開催しました.

講師の竹永志保さん(爪と足と歩行の専門店 フットサロンシンシア代表)から伺った、震災関連死を防ぐためのポイントをご紹介します。

命を落とすこともある「エコノミークラス症候群」

エコノミークラス症候群は、狭い場所で長時間同じ姿勢を続け、脚を動かさないことが原因で生じる病気で、若者から高齢者まで誰にでも起こり得ます。

脚を動かさずにいると、脚の静脈に血栓(血の塊)ができやすくなり、その血栓が肺血管に流れて血管を詰まらせ、最悪の場合は命を落とすこともあります。

過去の震災でも、避難生活の中でエコノミークラス症候群になり、突然体調を悪化させる人が多くいました。

避難所や車中泊ではエコノミークラス症候群のリスクが高まりやすいため、意識して予防することが大切です。

予防のポイント(1)体を動かす

ふくらはぎは「第2の心臓」とも言われ、歩くなどの動きを通してこの筋肉が収縮されることで血流を促します。

配給の食事の受け取りやトイレへの移動、ラジオ体操をするなど、意識して体を動かす努力が必要です。

体を動かせないときでも、その場でつま先立ちをする、座ったまま足の指のグーパーや足首を曲げ伸ばしするなど、意識して足の筋肉を動かしてください。

予防のポイント(2)水分をとる

水分が不足すると、血流が滞りやすくなります。

熊本の震災では、遠くて暗くて臭い仮設トイレに行きたくない…と水分を控える人が多かったそうです。

しかし、命を守るためには、意識して水分をとるようにしましょう。

なお、災害時は性犯罪も多く起こるため、特に女性や子どもは複数人でトイレに行くように心がけてください。

糖尿病や透析治療を受けている患者さんが周りにいたら

もしも、糖尿病や透析治療を受けている患者さんがいたら、足をよく見て、触って、異常がないかを確認してください。

この患者さんたちは、ちょっとした症状があっという間に悪化し、細胞組織が死んでしまう壊疽(えそ)という状態になりやすいリスクを抱えています。

壊疽が広範囲になると、治療もできず、命を守るためには足を切断するしかなくなってしまいます。

傷や水泡、冷えやむくみ、かゆみ、皮膚の色の変化など、何か気付いたら些細なことでもすぐに医療関係者につないでください。

まとめ「逃げられる足でいるために」

竹永志保さん(爪と足と歩行の専門店 フットサロンシンシア代表)を講師に迎えての勉強会「命を守る減災的フットケア」からお届けしました。

竹永さんの話で印象的だったのが「次の大きな揺れが来た時に逃げられる足でいてほしい」という言葉です。

「1カ月程度は大きな地震に注意を」とも言われています。

助かった命を守るために、ぜひ足を意識して動かし、足の状態に気を配ってください。

被災地の皆様の安全と一日も早く平穏な生活が戻ることをお祈り申し上げます。

このサイトの管理人
成田 あす香

みやざき足育センター 代表/NPO法人日本足育プロジェクト協会 理事

保育士/足育アドバイザー(R)/健康経営アドバイザー

子どもの体の健やかな成長と大人の健康づくりに欠かせない「足と靴の基礎知識」「体を動かす楽しさ」をテーマに、2013年より講演活動などを行っています。
これまでに、宮崎県内21市町村と全国5都県にて延べ300回以上の足育講座を開催し、受講者は5000人を超えました。

2024年には、幼少期の足の成長への貢献が評価され、「運動器の健康・日本賞」奨励賞を受賞。
また、宮崎日日新聞「からだの土台足育」連載や、UMKテレビ宮崎、MRT宮崎放送でのメディア出演の実績もあります。

成田 あす香をフォローする
未分類
タイトルとURLをコピーしました