2学期に向けてお子さんの靴を買い替える方も多いと思います。
新しい靴を買うのにあたって、秋に運動会があると「せっかくなら速く走れる靴がいいかな」なんて考えますよね。
子どもの方も「速く走れる」みたいに書いてある宣伝文句に惹かれて、それを欲しがります。
でも、そういう靴を買う時に、知っていてほしいことがあります。
それは、「速く走れる靴」とは「速く走るための工夫が盛り込まれた靴」であって、必ずしも普段履きに向いている靴とは限らないということです。
子ども達が履いている靴を見ると「バネのチカラ(ムーンスター)」「瞬足(アキレス)」「レーザービーム(アシックス)」などをよく見かけます。
それぞれのブランドページを見てみると…。
・走りを徹底的に研究して生まれたスポーツシューズ
・地面を踏み込むときにパワーを蓄積し、蹴り出すと同時に一気にパワーを推進力に変える独自機能
【瞬足】
・コーナーで差をつけろ!!
・左回りに特化した左右非対称ソール
【レーザービーム】
・トラスティックとヒールカウンターが走行時のブレを軽減し安定した走りをサポート
・つま先部分の屈曲溝でキック力が向上
このように、それぞれに速く走るための独自の工夫を凝らしています。
しかし、これらは走るために工夫された機能であって、日常に履く靴として足をサポートする機能であるとは限りません。
中でも、瞬足の左右非対称ソールのモデルは、右足の内側と左足の外側にスパイクが入っていることで、靴底の減りが一般的な靴とは違った偏った減り方になっているのを見かけることがあり、そのような状態で長く履き続けるのは、私は心配です。
本来は、このような特定の場面で使うために設計された靴は、それをするときに履き変えて使うのが基本であることを、覚えておいてください。
なお、いつも履いている靴と同じものでも、今よりも早く走れる方法があります。
また、せっかく速く走れる靴を買ったとしても、これができていないと、まるで意味がありません。
それは「足に合うサイズの靴を履くこと」と「正しい履き方で靴を履くこと」です。
毎年、運動会の応援に行くと、走っている途中で靴が脱げてしまう子が2人~3人はいるように思います。
靴が脱げる原因の多くは、靴のサイズが大きすぎること、または、靴がきちんと履けていないことです。
幸いに靴が脱げなかった子でも、足と靴がフィットしていないので、スタートダッシュがしにくくなりますし、走っている間も本来もっている力が充分に発揮できません。
足に合うサイズの靴かどうかを確認するのは、靴の中敷きを使うと一目で分かります。
床に置いた中敷きの上に足を乗せて立ち、つま先の余裕がどのくらいあるかを見てください。
この写真のように、つま先に1cmを超える余裕があったらサイズが大き過ぎ。
一方、5mmを切っている場合には小さくなっていますので、次のサイズに変えます。
靴の正しい履き方は、かかとをトントンと地面に打つようにしてから、ベルトや靴ひもでしっかりととめ、足首周りにゆるみがないようにします。
秋に運動会を控えていらっしゃる方、「運動会で速く走れるようにがんばろうね」と、改めてお子さんと靴の履き方を練習し直してみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
みやざき足育センター 成田あす香
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