【コラム】大掃除に親子で「一休さん拭き」を

年末といえば大掃除。

中には「小さな子どもがいるとなかなか掃除ができない」という声もあるかもしれませんが、今年は子どもと一緒に大掃除をしてみませんか?

実は子ども達はお手伝いが大好き。

最初から上手にはできないけれど、「同じことをやってみたい」という気持ちはいっぱいなんです。

だから、子どものためにも道具を用意して、ぜひ一緒にやってみてください。

掃除の中でも特におすすめなのが、床の雑巾がけ。

なぜなら、手と足で体を支えて前に進む「はいはい」と同じ姿勢が、足育につながるからです。

「はいはい」は、地球の重力に負けずに体をまっすぐに保つ力、体全体のバランスを調節して姿勢を制御する力、体のいろいろな部分を連動して動かす力を育て、二本の足にかかる負担を少なくして立って歩くための体をつくります。

「シンデレラ拭き」と「一休さん拭き」

雑巾がけの体勢というと、次の2つが思いつくと思いますが…

(1) 手のひらと膝で体を支えた姿勢で、手を横に動かして床を拭く方法
(2) 手のひらと足のつま先で体を支えた姿勢で、前に進みながら床を拭く方法

なんと、これに名前がついているそうです。

足育クラスに通われている、育児休業中の小学校の先生から聞いた話では、(1)をシンデレラ拭き、(2)を一休さん拭きと呼ぶのだとか。

そして、一休さん拭きは、最近は禁止されている学校もあるそうです。

私の子どもにも聞いてみたら、数年前から禁止になったと話していました。

子どもの運動能力の低下について書かれた新聞記事で「雑巾がけで転んでケガをする子がいる」と読んだことがあります。

各学校で禁止になった経緯は様々だと思いますが、理由の一つに「ケガをするかもしれない」ということがあるのではないかと思います。

一休さん拭きは高度な体の力がいる

みやざき足育センターで毎週火曜日に行っている「親子足育クラスあしか」では、活動のはじめに雑巾がけをしていますが、一休さん拭きをしていると、体のいろいろな力が必要な実感があります。
 
どんな力が必要なのか、私の体で感じたこと、子ども達の動きを見て思ったことを3つにまとめてみました。

ぜひ一休さん拭きをやってみて、この体の感覚を味わってみてください。

(1) 手のひらとつま先の4点でしっかりと体を支える力
 
膝をついたシンデレラ拭きよりも、膝をつかずにお尻を上げた一休さん拭きは、全身にかかる負荷が高くなります。

腕や肩の筋肉、腹筋、背筋、大胸筋、お尻や太もも・ふくらはぎの筋肉など、全身の筋肉をくまなく使っているのが感じられます。

    
(2)手をしっかりと開く力、手先に適度に体重をかけるコントロール力
  
手をしっかりと開いて雑巾を床に密着させ、適度に体重をかけないと、雑巾を残して手が前にずれてしまうことがあります。
 
雑巾がずれるからと言って、雑巾を握るように持ってしまうと、床がきれいに拭けませんし…。
 
雑巾の素材や、濡れているか乾いているかでも、適度な体重のかけ具合が変わりますので、手先のコントロール力も養うと思います。
  
   
(3)腹筋や背筋を駆使して手と足にかかる体重を調整し、全身を協調して動かす力

足指で蹴る力がしっかりしていないと前に進みませんが、足指の力に対して手の力が弱すぎると、前へずっこけてしまいます。
 
体幹を支える腹筋や背筋を連動して、手と足にかかる力のバランスをとらなければならないので、全身を協調して動く能力が高まると思います。

毎日少しずつやってみよう

一休さん拭きの体の使い方を味わってみると、これが学校で「危ないから」という理由でなくなってしまうことは、残念だなと思いませんか。

本当は、一休さん拭きでケガをしそうな子どもにこそ、丁寧に一休さん拭きを教えて、ケガをしない体を育てたいものです。

最近は便利な掃除用品がいろいろあるので、家庭で雑巾がけをする機会が減り、子どもが雑巾がけの経験がないまま成長していくことも、上手にできない理由のひとつではないかと思います。

足育クラスでは、お母さんが雑巾がけをする姿を真似て、1歳になったばかりの子も床を雑巾でゴシゴシする姿が見られます。

ただ、子どもの集中力は短時間しか続きません。

だから、毎日少しずつするのがポイント。そして、継続していくことが、体づくりにもつながります。

今から少しずつ掃除をしていけば、年末に一気にがんばらずに大掃除が終わりそう。

2019年の終わりは、一休さん拭きで家中きれいにしながら、強く元気な体を育てませんか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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みやざき足育センター 成田あす香

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