文京区の「女性のための足育講座」を受講して下さった方からご質問を頂きました。
『あす香さんのお子さんは、バレーシューズで足が変形したと聞きましたが、なぜバレーシューズで足が変形してしまったのですか?』
ご質問ありがとうございます。
女性の足育講座では、上履きの話をしませんが、お子さんのいる方は気になる話ですよね。
息子がバレーシューズで足が変形したと考えるに至ったエピソードについて、お話しします。
私は、小学校の頃の膝痛に始まり足腰のトラブルに悩んできました。
だから、長男が産まれて靴を履く頃になり、「きっと靴は大事に違いない!」と思いました。
当時住んでいた町屋の隣駅、北千住のマルイには子供靴のシューフィッターがいらしたので、長男はファーストシューズから靴選びをお願いしてきました。
そして、ずっと足の健康に良い靴を選んで来たので、長男は「つま先に靴が当たる」という感覚を知らずに育って来ました。
小学校に入学し、バレーシューズを履き始めたところ、長男は「つま先が当たって痛い」と言い出しました。
私は、シューフィッターさんがよく選んでくださっていたメーカーが、上履きも作っている事を知っていたので、学校にすぐに電話をしました。
「あの上履きは、学校指定の靴なんですか?」
すると、白い上履きなら何でも良いということなので、そのメーカーが作っている上履きをインターネットで取り寄せました。
足指が靴のつま先に当たらない広々したデザインで、マジックテープで足の甲の部分で止められるようになっている上履きです。
「足が痛くなくなった!」と喜んで新しい上履きを履いていた長男でしたが、友達から「皆と違う靴を履いている」とからかわれたようで、いつのまにかバレーシューズをまた履き出しました。
そのときは、まさかトラブルが起きるとは思わず、私は見て見ぬ振りをしていました。
所用で大阪へ行ったとき、帰りの飛行機までの空き時間でたまたま「足育講座」を受講する機会に恵まれ、最近の子どもたちの足にトラブルが起きている事を知りました。
「足の指が床から浮いている」「小指や薬指がねじれて丸まっている」「土踏まずができていない」などなど…写真を見てショックを受けました。
そして家に帰ってから、うちの子ども達の足は大丈夫かチェックしてみると…当時小2の長男の足の指が床から浮いているではありませんか!!
足の形って、扇形で爪先の方が幅が広くなっていますよね。
一方、バレーシューズは、踵から爪先までまっすぐのラインです。
だから、バレーシューズを履くと、足の爪先は狭くて圧迫されやすく、踵はゆるゆるで脱げやすくなってしまいます。
脱げやすい靴を脱げないようにするため、必然的に足の指にぐっと力が入ったり、ペンギン歩きのような不自然な歩行をしたりします。
その上、足の指が靴による圧迫を受けますので、バレーシューズは足の変形が起きやすいのです。
小学校に入ると、1日8時間以上に渡って上履きを履くようになります。
長時間に渡って足の形に合わない靴を履いているのも、変形の原因の一つです。
指が床から浮いてしまった長男の足ですが、本人とも話し合い、以前取り寄せた靴に変えたところ、2~3ヶ月で足の指が床につくようになりました。
ホッとすると共に、「靴一つでこんな簡単に足が変形してしまうとは…」と衝撃を受け、この出来事は私が「足育を社会に広めよう」という思いに発展していき、足育アドバイザーという道へつながりました。
*この記事は、メールマガジン【メールde足育相談室「教えて!あす香さん♡」】(2014/10/24発行)を加筆再編しました。
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