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日本整形靴技術協会学術大会にて初めての研究発表

足を健康に育てるための乳幼児期からの足と靴の教育「足育講座」を宮崎県内で展開しているみやざき足育センターでは、2022年2月にオンライン開催された第17回日本整形靴技術協会学術大会にて初めての学会発表に挑戦しました。

足育講座を受けた保護者はわが子が足に合わない靴を履くことを防ぐ行動ができていること、一般の保護者との違いは「知っているか、知らないかの差だけである」ことを発表し、地域に出向いての啓発活動の重要性を訴えました。

発表の概要


 
 
「土踏まずができていない」「浮き指」「外反母趾」といった足の問題を抱える子どもの増加が報告され、背景に子どもの「運動量の減少」や「靴の不適合」が指摘されています。

運動量の減少については、保育・教育現場や地域で多様な取組が行われる一方、多くの人が足の健康や靴に関わる教育を受けたことがありません。

みやざき足育センターでは、宮崎県内の子育て支援センターや保育園・幼稚園などで、8年間に延べ4千人へ足育講座を行ってきました。

今回「初めての学会発表」という企画を知り、啓発活動の有用性を評価すべく、講座を受講した保護者と一般の保護者にアンケートを行い、受講者が講座で学んだ内容を今も実践しているか調査しました。


 
 
アンケートの統計分析により、講座を受講した保護者は、靴の選び方や定期的なサイズ確認、履き方などの行動習慣が身についていることが分かりました。

また一般の保護者は、足と靴の知識が不足しているために、足にマイナスの影響を及ぼす行動を無意識に続けていることが推察されました。

学会発表という場を活用し、目的をもってデータの収集と分析ができ、啓発活動の成果や新たな課題の発見へつながりました。

学会の実行委員会より了承を得て、発表動画をYouTubeで公開いたしました。ぜひご覧いただければ幸いです。

学会発表を終えて……

初めての学会発表でしたが、コロナ禍によるオンラインでの学会、発表動画を事前に納品する形だったので、当日のド緊張…のような苦労はありませんでした。

ですが、大会終了の頃に、大会長の阿部薫先生から感謝状をいただき「本当に発表したんだ……」という実感と責任感が湧いてきました。

「草の根活動の成果をいつか学会で発表できれば」という思いはありましたが、「初めての学会発表」という企画がなければ、勇気を出して一歩を踏み出すのはずっと先のことになっていたでしょう。

このような機会をいただけたことに、私の方が心から感謝しています。

 
  
 
学会での発表は、足と靴に関わる様々な講演・発表を聴講する機会にもなりました。
   
「足に合う靴を履く」「靴を正しく履く」ということができていれば防げたであろうトラブルが数多く起こっていることが分かり、「足育」を広める必要性を強く感じています。
  
生活の基本的習慣が育まれる乳幼児期の子育て中の親が「足育」を知ることで、家庭・地域・職場へ足と靴の知識が広がっていき、5年先、10年先、20年先、50年先の足の健康が変わっていくと考えます。
  
まずは宮崎県の全26市町村へ足育講座を届けることを目指して、引き続き啓発活動を展開していきます。 
 
今後ともお力添えをどうぞよろしくお願いいたします。

みやざき足育センター 成田あす香 

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