こんにちは! 足育アドバイザーの成田です。
靴箱を見渡すと、「まだ履けそう」「いつか履くかも」と思う靴が目に留まることがありますよね。
しかし、靴には寿命があります。
寿命を過ぎた靴を履き続けると、足の健康を損なう可能性もあるんです。
今回の記事では、足育講座でもよく聞かれる「靴の寿命ってどのくらいですか?」という質問にお答えします。
靴の寿命は 様々な条件が重なって決まる
靴の寿命は、使用頻度や素材、歩き方、環境など様々な条件が重なり合って決まります。
使用頻度
よく履いている靴、長い時間にわたって履いている靴は、それだけ傷みも早くなります。
特に子どもの靴は、1足の使用頻度や運動量が多いことから傷みが早く、3か月くらいで靴が傷むことも珍しくありません。
素材
品質の良い素材は、長持ちもしやすいようです。
感覚的には、価格と品質はある程度比例する傾向があるように思います。
歩き方
歩き方の癖が強いと、靴の劣化も早くなるようです。
環境
硬い地面や濡れた場所をよく歩く場合は、靴へのダメージが大きくなり、傷みも早くなります。
サイズの適合や履き方
サイズが合っていない靴や間違った履き方は、靴に負荷がかかり、寿命を縮めます。
靴の寿命の見極め方
靴が寿命を迎えたかどうかは、以下の点から判断できます。
靴底が減っている
靴底に減っている箇所があれば、そろそろ寿命です。
靴底の減り方には歩き方の癖が表れます。
左右で減り方が違う靴や、かかとの内側が減っている靴、つま先が減っている靴などをそのまま履いていると、歩き方の癖を強めてしまいます。
これまで足を守り支えてくれたことに感謝して、その靴は手放しましょう。
靴の履き口が広がったりつぶれたりしている
足を入れる部分(履き口)が広がっている靴は、足のかかとの骨を支える力が弱くなり、歩き方の癖が悪化する可能性があります。
また、靴のかかとを踏んでしまい、中に入っている芯が折れ曲がった靴は、足の皮膚を傷つける可能性もあります。
靴で足を傷めることのないよう、その靴とはお別れしましょう。
見た目は問題なくても、長期間履いていない靴
冠婚葬祭用や登山などのレジャー用の靴など、普段あまり履かない靴は、見た目は傷んでいなくても劣化していることがあります。
長い期間履かないで保管していると、接着剤が劣化して靴底が剥がれたり、加水分解によって靴底が崩れたりする可能性があります。
足利市の靴屋さん「あかい靴」で働くシューフィッターの遠藤睦代さんのお話によると、
「靴は、湿気に弱いのでなるべく履いてもらう事、湿気を吸わない保管所や、方法をお客様にはお話しています」
とのことです。
靴はたまに履いてあげること、そして、保管しておく場合には、しっかり乾燥させてから風通しの良いところにしまうのが良いそうです。
靴を長持ちさせる方法
最後に、靴を長持ちさせるためにできる3つのポイントをご紹介します。
- 日頃よく履くタイプの靴は2足以上用意して、ローテーションで履くようにしましょう。
- 靴を脱ぎ履きするときは、座って、両手を使って丁寧に履くようにしましょう。
靴べらを使用すると履きやすく、履き口の広がりやかかとのつぶれを防ぎます。 - 足にぴったり合うサイズの靴を履くようにしましょう。
特に子どもの靴はすぐに小さくなるので、大きめの靴を買いたくなりますが、そうするとサイズアウトの前に靴の方が傷んでしまい、結局は靴を買い替えなくてはいけなくなります。
靴は足を守る大切なものです
傷んだ靴を履いていると、足の健康を害することにつながります。
寿命を知り、適切なケアをすることで、靴を長持ちさせ、足元から健康を守りましょう。
定期的に靴の状態をチェックし、必要に応じて買い替えを検討してくださいね。
足育アドバイザー(R)/保育士
成田 あす香