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出す先がパンツでも、うんちを毎日出せているのは素晴らしい《メールde足育相談室vol.205》

お読みいただきまして、ありがとうございます。

みやざき足育センターの成田あす香です。

3歳のお子さんのいるお母さんから、
排泄に関わるご質問をいただきました。

同じ悩みのある方がきっといらっしゃると思い、
ここで紹介させていただきます。

  
☆ メールde足育相談室
「教えて!あす香さん」vol.205 ☆

Q.3歳の息子がうんちだけはパンツで…改善策は?

3歳5カ月になる息子ですが、
いまだにうんちはパンツの中です(笑)。

押したり引いたり色々試してはいますが、
今はもはや諦めモードです。

いつかはトイレでできるからと思いながらも、
私の働きかけがまずいのかなと
ときおり落ちこんだりもしています。

あす香さんは、
おむつはずしの講座もされているので、
何か改善策を伺えたらと思って、
メールを送りました。

A.おしっこをトイレでしているなら、うんちもトイレでするものと、きっと理解している

そうですか、うんちはパンツなんですね。

「パンツ」と書いてあるので、
布パンツをはいていて、
おしっこはトイレなどでしているんですよね?

だとすれば、
うんちもトイレでするものと理解はしていて、
どうしてもトイレではできない原因が、
きっと、何かあるんでしょうね。

問題を解決するためには、
まずは現状を知ることが第一!

いつ、うんちをしているのか、
どこで、うんちをしているのか、
どんな姿勢で、うんちをしているのか、
しばらくの間、観察してみることで、
道が開けるかもしれません。

何日かお子さんの様子を観察して
記録を書いてみると良いです。

人間の記憶って、意外と曖昧で、
過ぎたことは忘れてしまいます。

数日分の記録を残して一覧すると、
何かが見えてくるかもしれません。

良かったら、
また観察したことをメールしてください。

☆その後、お返事のメールをいただき、次のようなことが分かりました

・息子さんも、うんちはトイレでするものだと分かっている。

・おしっこはトイレで踏み台を使って、立ってしている。

・以前は補助便座で座ってしていたが、今は嫌がって立ってしたがる。

・うんちをする前はそわそわしたりおどけてみせたり、はたまた部屋の隅っこやお母さんから離れて別の部屋でする。

・おまるをリビングに置いてあり、座るように促すが、「うんちは出ない」「してない」という。

・たまに素直におまるに座ってきばることもあるが、出ない。

・立ったままうんちをする方がしやすいのかなとは思う。

そして、お母さんは、
おまるに座った時には「偉いね」と誉め、
トイレを拒否してパンツでした時には「うんちが出てすっきりしたね」と話し、
淡々とうんちの片付けをしているそうです。

息子さんの様子がだいぶ見えてきたので、またお返事をお送りしました。

 

うんちはトイレでするものと理解していれば、そのうちできるようになるから大丈夫

息子さんが、
「うんちはトイレでするものだ」
と理解しているなら、
そのうちできるようになりますね。

リビングに置いてあるおまるには
座りたがらないみたいですが、
うんちをしにいくという、
部屋の隅っこや別の部屋におまるをおいたら、
何か変わるかもしれませんね。

出す先はパンツでも、毎日出ていることが大事

トイレを拒否してパンツでした時には、
「うんちが出てすっきりしたね」と話し、
淡々とうんちの片付けをしているという、
その対応は素晴らしいです。

今から1年ほど前に、
排便外来を埼玉でされている中野美和子医師の
講演を聞いたことがあります。

中野先生の話によると、
おしっこについては、早く紙おむつを外して、
「膀胱に溜める」訓練をした方がいいのですが、
うんちについては、
「直腸に溜めない」ことが大事だそうです。

だから、出す先はパンツであっても、
毎日うんちが出ていることが大切です。

並行して、子どもに軽く声かけをして、
毎日、決まった時間にトイレやおまるに
座る練習だけすると良いそうです。

このとき、座るのは3~5分位で、
長くすると逆効果になります。

決まった時間のタイミングは、
先生の話では「食事の1時間後くらいに」
と話されていましたが、

うんちをするタイミングがわかっていたら、
そこに合わせてみるのも良いと思います。

うんちが出やすい姿勢がある。それは「しゃがんだ姿勢」

息子さんを見ていると、
立ったままうんちをする方が、
しやすそうに見えるんですね。

立っている時の姿勢がどうなっているかは
メールだけだと分からないですが

排便をするときには、
上体が少し前屈みになった姿勢が
無理なく出しやすいそうです。

和式トイレでしゃがんだときの角度が
ちょうど良いのですが、
洋式トイレやおまるの高さ・形によっては、
それが難しい場合があります。

そのときは、足台を用意して、
似たような姿勢がとれるようにすると良いそうです。

(こちらに分かりやすい図を見つけました)
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_23.html

運動や生活リズムも排便に影響する

うんちの問題があると、
食事を工夫することが最も大切に思えますが、
中野先生のお話によれば、
食事コントロールは、
意外と一時的なものだそうです。

食事だけでなく、
運動や生活リズムも排便に関わりがあるので、
そこを見直してみて、と話されていました。

適度な全身運動で、
腹圧をかける時に必要な筋肉をつけること。

中野先生のご経験では、
しゃがむ、ジャンプ、雑巾がけなどが良かったそうです。

そして、排便を司る自律神経が機能するように、
睡眠・食事・遊びの生活リズムを整えて、
早寝早起きをして、決まった時間に食事をすることも、
排便の問題を解決することにつながります。

出す先がパンツでも、うんちを毎日出せているのは素晴らしいこと

排便の自立は、
とてもナイーブな問題なのだそうです。

一度うんちを出すのが嫌になり、
そして実際に出せなくなると、
あっという間に便秘のサイクルに
入ってしまうそうです。

だから、出す先がたとえパンツであっても、
毎日出せているのは素晴らしいことです。

親としては、洗濯の手間などは大変ですが、
気長に見守り、がんばってあげてください。

またお気軽になんでもご相談くださいね。


お読みいただき、ありがとうございました。
ご質問やご感想がありましたら、こちらまでお送り下さい。

このサイトの管理人
成田 あす香

みやざき足育センター 代表/NPO法人日本足育プロジェクト協会 理事

保育士/足育アドバイザー(R)/健康経営アドバイザー

子どもの体の健やかな成長と大人の健康づくりに欠かせない「足と靴の基礎知識」「体を動かす楽しさ」をテーマに、2013年より講演活動などを行っています。
これまでに、宮崎県内21市町村と全国5都県にて延べ300回以上の足育講座を開催し、受講者は5000人を超えました。

2024年には、幼少期の足の成長への貢献が評価され、「運動器の健康・日本賞」奨励賞を受賞。
また、宮崎日日新聞「からだの土台足育」連載や、UMKテレビ宮崎、MRT宮崎放送でのメディア出演の実績もあります。

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