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歩行器を薦めるばあちゃん。足を育てるためには、はいはいをした方が良い?《メールde足育相談室vol.188》

お読みいただきまして、ありがとうございます。

みやざき足育センターの成田あす香です。

今日は、メールマガジンの読者の、
8カ月の男の子のお母さんから
いただいだご相談を紹介させていただきます。

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☆ メールde足育相談室
     「教えて!あす香さん」vol.188 ☆

ばあちゃんが歩行器を薦めてきます。

あす香さんのお話を伺っていると、
おすわりが出来た後も歩行器は使わず、
はいはいをしていたほうが良さそうですが、
いかがでしょうか?

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はい、ご相談をありがとうございます。

そうですね、
できれば歩行器は使わずに、
はいはいをしっかりして欲しいです。

なぜかというと、はいはいを通して、
赤ちゃんはこんな力を育んでいるからです。

(1)重力に抵抗して
 体を真っすぐに起こして保つ力

(2)腕や手で体を支える力
 
(3)手足を連動して動かす力

それぞれを説明していきます。
  

はいはいは、重力に抵抗して  体を真っすぐに起こして保つ力を育てる

 

両手と両足で上体を支え、
顔を前に上げるはいはいの姿勢では、
重力に抵抗して上半身をまっすぐに起こす筋力が
育っていきます。

この筋力があるから 
立っている時も、座っている時も、
上半身を地面に対して垂直に保っておくことができます。

はいはいは、転んだ時に腕や手で体を支える力を育てる

  

はいはいの姿勢は、
転んだ時に手をついて、
自分の体を守る力につながっています。

最近、転んだときに手が出ない子どもが
増えていると言われていますが、
その背景の一つにはいはいが不足していることが
挙げられているようです。

はいはいの姿勢では、
手のひらをついて腕で体を支え、
首を起こして前を見ています。

これを日々繰りかえすことで、
転びそうになった時に、
素早く手を地面について首を起こす力が
育まれているのです。
 

はいはいは、手足を連動して動かす力を育てる

   

はいはいでは、
手と足を連動して動かします。

この運動は、歩き始めてからの、
「左足が出る時に右手が出て、
右足が出る時に左手が出て…」
という動きにつながっていきます。

ちなみに、私が足育センターでの保育に取り入れている
さくら・さくらんぼ保育の斎藤公子先生の著書によると、
自分で立つようになる前の赤ちゃんのはいはいは、
今しか見られない貴重なもののようです。

歩く前のはいはいは、
「左足→左手→右足→右手」という順序なのが、
歩きだしてからは「左足→右手→右足→左手」という
順序に変化するそうなんです。
 
 

歩行器を使うと、歩く力が育たない

このように、
赤ちゃんははいはいをすることで
歩く力を育てています。

でも、歩行器を使ってしまうと、
そのチャンスがなくなってしまいます。

とはいえ、
おばあさまもお孫さんの成長を願って、
歩行器を薦めていると思いますので……

例えば、
「はいはいをたくさんさせると、
 腕や手で体を支える力が強くなって、
 転んだときにも手が出る、
 怪我をしにくい子に育つんだって」
と、はいはいの良さをさりげなく伝えてみる。

あとは、
「へ~歩行器って、いいんですか?」
という感じで、
おばあさまの考えを聞いてみて、
そのあとで、自分の考えを話す、
というのはいかがでしょうか?。

うまく話が進むように祈っています。

お読みいただき、ありがとうございました。
質問やご感想がありましたら、こちらまでお送り下さい。

このサイトの管理人
成田 あす香

みやざき足育センター 代表/NPO法人日本足育プロジェクト協会 理事

保育士/足育アドバイザー(R)/健康経営アドバイザー

子どもの体の健やかな成長と大人の健康づくりに欠かせない「足と靴の基礎知識」「体を動かす楽しさ」をテーマに、2013年より講演活動などを行っています。
これまでに、宮崎県内21市町村と全国5都県にて延べ300回以上の足育講座を開催し、受講者は5000人を超えました。

2024年には、幼少期の足の成長への貢献が評価され、「運動器の健康・日本賞」奨励賞を受賞。
また、宮崎日日新聞「からだの土台足育」連載や、UMKテレビ宮崎、MRT宮崎放送でのメディア出演の実績もあります。

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