お読みいただきまして、ありがとうございます。
みやざき足育センターの成田あす香です。
今日は、1歳&5歳の子育て中のお母さんから
足育講座のときにいただいたご質問を紹介します。
「教えて!あす香さん」vol.203 ☆
外反母趾で骨が出ているところが
靴にあたって痛いので、
最近柔らかい素材のサンダルか、
幅の広い靴しか履けなくなってきました。
独身の頃はヒールを履かなくては
いけない仕事だったのですが、
それが原因でしょうか?
(5歳&1歳の子育て中の30代のお母さん)
ご質問をありがとうございます。
良かったら、足を見せていただけませんか?
(足を実際に見せていただきました)
これは痛いかもしれませんね。
今も、右足の親指の関節のところが、
少し赤くなっていますものね。
まずは、整形外科に行って、
今の状態を診てもらうといいですね。
そして、ヒールが原因になるという話を、
どこかで聞かれたことがあるかもしれないのですが、
外反母趾って、
実は、ヒールが原因で起きるものではないんです。
なぜなら、ヒールを履かない男性や子どもにも、
外反母趾になっている方はいるからです。
外反母趾の原因はヒールではなく「骨格の崩れ」
健康な足は、体重を無理なく支えられるように、
骨格がアーチ構造になっています。
これは、人間だけが持っている足の構造で、
足のかかと・親指の付け根・小指の付け根の、
それぞれを結んだところの骨格が、
弓を伏せて置いたような形になっています。
足のアーチは、歩くたびにしなやかにたわみ、
私たちの体重を支えてくれています。
イメージとしては、跳び箱の前に置く、
踏切板のような感じです。
一方、外反母趾になっている方の足は、
アーチ構造が崩れてしなやかさを失い、
体のあちこちに負担がかかっています。
足のアーチが崩れる原因は、
足の骨格を支えている
靭帯や筋肉の力が弱くなっていること。
その背景には、
運動不足や加齢、間違った歩き方があります。
だから、男の人でも、
外反母趾にはなることがあり、
ヒールが原因な訳ではないのです。
外反母趾の原因はヒールではなく「歩き方」
私も20代の頃は、
少しでも女性らしく素敵に見せたくて、
ヒールのあるサンダルを履いていたことがあります。
でも、ヒールで歩くのって、
すごく難しくありませんでした?
前のめりになって膝が曲がってしまったり、
腰が引けてしまったり。
こういう歩き方をしていると、
本来使うべき足裏やふくらはぎの筋肉を使わないので、
足のアーチ構造の骨格を保つ筋肉が弱くなります。
外反母趾の原因は、ヒールが原因ではなく、
ヒールを履いた時の「歩き方」にあったのです。
外反母趾に幅広の靴を履いてはいけない
実は、今履かれている幅広の靴やサンダルも、
外反母趾にとっては良くない履き物です。
外反母趾の方は、
足の指の関節を横に繋いでいるアーチが崩れて、
足の指が横に広がりやすい状態になっています。
そこへ、幅広の靴を履いていると、
体重がかかったときに、
足の関節がますます横に広がって、
アーチが崩れてしまいます。
また、幅広の靴やサンダルは脱げやすいので、
ヒールと同じように、足裏やふくらはぎの筋肉を
あまり使わない歩き方になってしまい、
筋肉が弱くなり、やはりアーチが崩れます。
特に、女性の足は、
男性に比べて筋肉量が少ないことに加えて、
出産のときに出るホルモンで体の関節がゆるむため、
足の骨格が崩れやすいという特性をもっています。
下のお子さんは1歳ですよね。
産後、体が完全に元に戻るまでは、
2年かかるという話を聞いたことがありますので、
きっと、まだ関節がゆるみがちな時期だと思います。
こういう時に、幅広の靴やサンダルを履いていると、
外反母趾はますますひどくなる可能性があります。
気づいた今が、人生を変えるチャンス
では、外反母趾がひどくなると、
いったいどんな風になるのでしょうか。
足育アドバイザーの講座では、
高齢者の足の症例についても学ぶのですが、。
外反母趾で親指が人差し指の上に乗った状態の足、
逆に人差し指の下に親指が潜り込んでいる状態の足
などの写真を見ました。
インターネットで「外反母趾」を画像検索すると、
症例の写真が見られますので、
勇気のある方はぜひ見てみてください。
外反母趾の症状は、
少しずつ年月をかけて進行していきますが、
あるとき急に一気に進むことがあると、
整形外科の先生から伺ったことがあります。
手術という方法もあるけれど、
その後のリハビリに半年くらい時間がかかって大変なので、
進行させないことが大切と話されていました。
気づいた今が、人生を変えるチャンスです。
柔らかい素材のサンダルや、幅の広い靴はやめて、
自分の足の幅に足に合った靴を履いて、
本来使うべき足裏やふくらはぎの筋肉を使って、
今の足の力を保っていく前向きな人生を
過ごしていただけたらと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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