今日もお読みいただき、ありがとうございます。
みやざき足育センターの成田あす香です。
あなたのお子さん方は、
週末明けの月曜日の朝から、
すっきりと目覚めて学校に通えていますか?
「休み明けになると、なかなか起きてこなくて…」
という方がいらっしゃったら、もしかして休日の間に
「今日は休みだから、ゆっくり寝かせておこう」
と、お子さんを朝寝坊させていませんでしたか?
実は、私が「朝寝坊をさせると後が大変」と分かっていたのに、
そのパターンにハマってしまい、今、反省しているところなんです。
1日が24時間であるのに対し、
私たち人間の体内時計は25時間で動いていて、
このずれを調節する働きは「生体時計」と呼ばれています。
だから、自然のリズムに任せておくと
誰でも遅起きになりやすいものなのです。
特に、20歳までは生体時計の力が弱いので、
小さい子はもちろんのこと、
中学生・高校生でも規則正しい生活を続けて、
意識して早起きをするように、
成人以上に心がける必要があるんです。
「静かだから寝かせておいて、この隙に…」
と自分時間をゆっくり過ごしたのは失敗でした(苦笑)
私と同じような失敗をしてしまった方のために、
睡眠研究の第一人者である
内村直尚先生(久留米大学)の講演を
聞いたときの学びをシェアします。
「光」が生体時計をリセットする
1日の24時間と、
体内時計の25時間のずれを調節する生体時計は、
次のリズムの影響をうけて動きます。
(1)明暗のリズム:朝の光を浴びるとズレをリセット
(2)食事のリズム:朝決まった時間に食事を食べることで消化管が働く
(3)社会的リズム:同じ時間に登校、出勤
(4)からだの運動
(5)環境のリズム:温度や湿度、騒音など
この中で最も大きく影響するのが「光」です。
朝の光は体内時計を早めますが、
夜の光は体内時計を遅らせます。
もし、夜にテレビやゲーム、スマホなどの
強い光の出るものを使うと、
脳は「まだ昼だ」と勘違いしてしまいます。
すると、夜なのに眠気が来なくなりやすく、
今度は朝になって起きられないという、
夜型のサイクルに陥りやすくなるそうです。
わが家にはテレビすらないのですが、
それでも子ども達は、遅寝になりやすいです。
蛍光灯の光の強さでも、
脳にとっては昼と勘違いするくらい、
明るいのでしょうね。
小学校高学年でも8時間以上の睡眠が必要
子ども達の体には、健康を保つために、
最低でも次に挙げる睡眠時間が必要です。
・幼児 10時間以上
・小学校低学年 9時間以上
・小学校高学年 8時間以上
・中学生 7時間以上
この数字を見てどう思いますか?
私は「小中学生でも、こんなに必要なんだ」
と思いました。
自分が仕事から帰ってきて、
ごはんを食べさせて、お風呂に入れて、
小学生の宿題も確認して…としていると、
本当にあっという間です。
でも休日はゆっくりしたい…
そんな場合は「1時間以内の遅起き」に
とどめるのが良いそうです。
「昨日は帰ってくるのが遅かったから」
「ちょっと疲れているみたいだし」
「寝ていてくれると、私も楽だし」
このように、理由はいくらでも出せますが、
遅起きをすると体内時計が狂います。
ずっと日本にいるはずなのに、
海外旅行の時差ぼけと同じことが
起こってしまうのだそうです。
元のリズムに戻す方が時間がかかるので、
子どもの遅起きは1時間以内にして、
睡眠不足は早寝で補うのが良いそうです。
(無料写真素材 写真ACより)
夕方の4時前後の外遊びが早寝につながる
「睡眠不足は早寝で補う」とは言っても、
遅起きをして元気がありあまっていると、
夜になってもなかなか寝てくれないものです。
今度は、石井浩子先生(京都ノートルダム女子大学)から
足育のスキルアップの講座で学んだことをご紹介します。
子どもの生活リズムを作るためには、
午前中と、夕方4時前後の時間帯に、
外で遊ばせると良いそうです。
人間の体が本来もっている体温リズムでは、
夕方の4時頃が最も高く、
明け方の4時頃が最も低くなります。
ところが、遅起きをしていると、
この体温リズムもずれています。
そこで、午前中に外遊びをすることによって、
体温を上昇するのを助け、
そして夕方4時前後にも外遊びをすることで、
体温を最高に引き上げるのを助けます。
この話を足育クラスや出張足育講座でお伝えしたところ、
午前中に外遊びをしている方は多かったのですが、
「夕方にすることは思いつかなかった」
という方が多かったので、ぜひ試してみてください。
子どもの睡眠は親が成人まで管理する
子どもはなるべく自然のリズムに
任せておくのが良いと思いがちですが、
20歳までは生体時計の力が弱いので、
子どもの睡眠は成人を迎えるまで
親が管理するのが良いそうです。
子どもを「朝型」に育ててあげることは、
健康でトラブルのない足と同じように、
親だけが子どもに贈ってあげられる
一生ものの宝ですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。