お読みいただきまして、ありがとうございます。
みやざき足育センターの成田あす香です。
宮崎日日新聞で毎週日曜日に連載中のコラム
《からだの土台「足育」》からお届けいたします。
子どもの足はあっという間に大きくなるもの
「買ったばかりなのに、もう小さくなったの?」
と子どもの足の成長に驚きます。
子どもの足は、3歳までは1年に約2cm、
3歳を過ぎると1年に約1cmのペースで
成長するといわれます。
靴のサイズは0・5cm刻みですよね。
さて、年に何回、
靴を買い替える計算になるでしょうか?
単純に計算すると、3歳までは4回、
3歳を過ぎると2回になります。
ただ、次の買い替えまでの期間は一定ではありません。
春から夏にかけては足が大きくなりやすく、
時には1カ月でサイズアウトすることも。
すぐに足が大きくなることが分かると、
つい大きめの靴を買いたくなりますが、
それは足のトラブルの原因になります。
大きい靴は足指のトラブルにつながる
大きい靴を履いていると、
靴が脱げないように足の指に力が入りやすくなります。
また、歩いているときに、
靴の中で足が前にずれやすく、
靴のつま先が足の指に当たって、
皮膚や爪のトラブルを起こします。
「親指の爪がよく割れる」
という質問をよくいただきます。
靴のサイズを確認してみると、
足に対して小さすぎたり、大きすぎたり、
きちんと履けていないことが多いです。
大きい靴で間違った歩き方が身についてしまう
大きい靴は、体のさまざまな部分に
無駄な力を入れて、
靴を運ぶように歩かなければならないため、
すぐに疲れて歩くのを嫌がったり、
転んでけがをしやすくなったりします。
幼児期は、足裏全体でよちよちと前へ進む歩き方から、
踵(かかと)で着地してつま先へと体重移動する、
人間の自然な歩き方を確立する時期でもあります。
その時に、大きめの靴を履いていたら…
本来の歩き方を身に付けていくことができませんよね。
大きい靴は、循環機能にも影響する
人間の自然な歩き方は、
体の循環機能も担っています。
踵が着地する時にふくらはぎの筋肉が緩み、
つま先へと体重が移動して足指が地面を捉える時に
ふくらはぎの筋肉が縮みます。
歩くことでふくらはぎの筋肉がポンプの役割を果たし、
足先に巡ってきた血流を送り返す働きをしています。
足は、運動能力のほか、生命を維持する機能にも、
大きな影響を与えているのです。
(足育クラスのお散歩風景 足に合う靴で山道も元気に歩けます)
一生の健康を願うなら…
小さい靴はもちろん、
大きな靴もNGなんですね。
いつも足に合うサイズの靴を選んであげることは、
一生の健康を願う、
親にしかできないプレゼントだと私は思います。
中敷きを使ったサイズのチェックで、
ぜひ、ちょうど良い靴を選んであげてください。
ちなみに、
今日の話は大人にも共通して大切なことです。
足の冷えやむくみが気になる方、
大きめの靴や、脱ぎ履きしやすい靴を履いていませんか?
足に合う靴を選び、人間本来の歩き方をすると、
循環機能が高まって、ふだんの暮らしの中で
冷えやむくみの悩みもよくなっていきますよ。
「この靴が足に合うかどうかわからない」という方は、
ぜひ個別相談にお越しください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。