宮崎中央ロータリークラブの例会にて、
経営者の皆様へ講演をする機会を頂きました。
「足育」という考えが必要になっている背景や
私が足育を広めようと思ったきっかけ。
そして、
いつまでも元気に歩ける足になるために、
誰もが覚えておきたいことをお話いたしました。
この日の講演の要旨をお送りいたします。
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【 足から育む豊かな未来 】
「足育」とは、一生を元気に歩き続ける足を育てるための学びと実践です。
足は体を支える大切な土台ですが、近年、大人だけでなく、子どもにも足のトラブルが増えています。これを防ぐためには、必要なことが2つあります。まずは、足や靴の基礎知識をもつこと。そして、生活の中で体を使う機会を増やし、足を育てることです。
私は、足育インストラクター・保育士として、子育て支援センターや保育園で保護者対象の足育講座を実施したり、親子あそび教室を開催したりして、足育の大切さを啓発しています。
この活動を始めたきっかけは2つあります。
まずは、長男が小学2年のとき、足にトラブルが起きていると気づいたことです。
まっすぐ立った姿勢のときに、足の指が床から浮いていました。原因は学校の上履きと思われました。
もう一つは、長女を含めた3歳の子ども達がしゃがむ姿勢が出来なかったことです。東京で関わっていた子ども達は、難なく出来ていたのに、なぜだろうか。そこで気づいたのが、東京と宮崎の移動手段の違いです。
少子高齢化社会による様々な問題が心配される中で、いま出来ることは何でしょうか。それは、子ども達を健康な体に育てあげ、私たち大人は介護要らずの元気な体でいる努力をすることだと、私は思います。
今日は、いつまでも健康で元気に歩ける足になるために、子どもから大人まで誰もが覚えておきたいことを3つお話します。
《爪の切り方》
全身の体重を支える足の爪は、切り方が良くないと巻爪や陥入爪などを起こしやすくなります。
足のトラブルを防ぎ、力をしっかり発揮するために、爪は「指の先と同じ長さ」で「まっすぐ」に切ります。そして、角を爪やすりで丸く整えてください。
《足の健康を守る靴のチェックポイント 》
(1) 足と靴をフィットさせられること
甲にベルトや紐がついているものがお薦めです。
(2) 足の指で蹴り出して歩けること
つま先がゆったりと広く、厚みのあるデザインのものを選びましょう。
そして、靴底が足の指の付け根の位置でまがるかどうか確認しましょう。靴底の全体が硬い靴は、足の指で蹴り出すことができず、不自然な歩き方になりがちです。
(3) 踵がしっかり支えられること
ヒールカウンターと言う、かかと周りに芯が入っているものを選ぶと、踵で着地するときの安定感が高まり、足への負担が減らせます。
(4) サイズが合っていること
足の長さと幅の両方を測って、サイズ選びの参考にします。足に合う靴を選ぶ専門家「シューフィッター」が計測や相談に応じています。
《靴の履き方》
どんなに良い靴を履いていても、靴紐を締め直さないでいると、良い歩き方はできません。靴は、必ず椅子などに腰かけ、手を使って脱ぎ履きしてください。
靴を履くときは、足を入れてから靴の踵を「トントン」と床に軽く打つようにして、足と靴の踵の位置を合わせます。そして、足裏を静かに床におき、靴紐やベルトを丁寧に締めます。
「足育」は、このように誰にでもできる簡単なことです。ぜひ実践して、それを周りの方に伝えてください。
足育が当たり前の社会となり、誰もが軽やかな足元で輝く一歩を重ね、豊かな未来を築いていくことを願っています。
みやざき足育センター代表
足育インストラクター 成田あす香