「生物の進化に学ぶ乳幼児期の子育て」(斎藤公子 著)を読んでいます。
『1歳から2歳の子育て』のところに、こんな内容が書いてありました。
「この年齢は、自由に遊び切らせなければならない年齢なのだ。(中略)
高いところに登りたい、飛び降りたいという本能にも似た欲求が、安全な施設で体験できるならどんなに子どもは喜ぶか、その時の満足そうな顔は素晴らしいものである」
この写真は、5歳になる私の次男です。
散歩中に側溝を見つけ、速攻で駆け寄ってジャンプしました。
とても生き生きとした表情をしていますよね。
次男は幼い頃から、こういう面白い場所を見つける天才です。
齊藤公子先生が書かれた「安全な施設で」という部分。
ここには、親の見守りも入るのではないかと、私は思いました。
自分の目が届く範囲に子どもがいるとき、ほんの少し危なそうなことでも、つい「やめなさい」と言いたくなりますよね。
でも、その言葉をちょっと飲み込んで、大きな怪我や命の危険のない範囲で、子どもの挑戦を見守る。
そうして自由に遊び切る経験を重ねることが、運動機能の発達に繋がっていきます。
子どもは、体を使って遊びたいという本能を持っている。
今朝の登園前の散歩では、強くそれを感じました。
次男は横ギャロップしているか、走っているかのどちらか。
止まっているのは、おたまじゃくしを見ているときだけだったからです。
近年、子どもの運動能力の低下が問題になっています。
その問題を解決するためには、人間としての体の土台が育つ6歳までの間に、本能の赴くままに遊ぶ経験を、私たち大人が確保することが必要です。
ずいぶんと寄り道の多い散歩ですが、時間の許す限り待って遊び切らせることが、我が子を元気な体と心に育てるのだと気づきました。
みやざき足育センター 足育インストラクター 成田あす香